ユーザーのプライバシーの保護を基本方針とするインターネット検索エンジン「DuckDuckGo(ダックダックゴー)」が急成長しているのだそうで、どうやら2014年から黒字で、現在「年間1億ドル以上の収益を上げている」のだとか。
そもそも多くの検索エンジンは、Cookie(クッキー)を使用したり、IPアドレスを使って、ログイン情報や過去の行動記録を保存し、ユーザーに対する検索結果や広告の最適化を行っています。
クリックした広告がいつまでも追いかけてくるという経験は誰にでもあるでしょう。
私も誤ってクリックしてきた興味のない広告が、いつまでも追いかけてくるのにうんざりしたことがあります。
そんな中、DuckDuckGoはユーザーの個人情報や検索履歴を保存しないことで、ユーザーがプライバシーの観点から安心して使用できる設計となっていて、謳い文句も「あなたを追跡しない検索エンジン」と言われていて、ダックダックゴーの公式サイトのデータでは、うなぎ昇りにユーザー数を伸ばしているようですよ。
どうやらここまでユーザー数が急増しているのは、アメリカ合衆国連邦政府の米国家安全保障局(NSA)が2013年にGoogle、Yahooなどから協力を得て、組織的に個人情報収集活動を行っていたということを、CIAの元職員のエドワード・スノーデンが暴露したことがきっかけとなっているようで、知らないうちに自分の情報を抜き取られているのって、気持ち悪いですよね。
まぁ、それも使い方次第では便利なものになったりもするのですが、大きな機関が行っているとなるとちょっと嫌ですよね。
ちなみにGoogleは、ユーザーの役に立つサービスを提供するため、以下のようなデータを収集し、利用しています。
- 検索内容
- アクセスしたウェブサイト
- 視聴した動画
- クリックまたはタップした広告
- 現在地
- 端末情報
- IPアドレスとCookieのデータ
まぁ、なかなかのデータですよね。
とはいえ、これらのデータを収集することによって、関連性の高い検索結果を表示したり、個人の趣味嗜好に合った広告を表示したりするようになっているので、あながちすべてが悪いというわけではなく、便利に思える場合もあるんですけどね。
DuckDuckGoの特徴
まぁ、何のかんの言ってもどんなものか、わかりづらいので、簡単にDuckDuckGoの特徴を紹介します。
利用して1番最初に気づくのは、広告が少ないということで、Google検索のように上位のほうに広告のオンパレードということはなくなります。
またこれまでの「検索履歴」も表示されませんから、誰かに自分の「検索履歴」を見られることがありません。
これ、意外に恥ずかしい思いをすること多いですからね。
さらにはGoogleのように位置によって検索結果が変わるというようなことがなく、世界的に高まっているプライバシー重視な設計となっており、現在いる位置に悩まされることはありません。
もっともこの位置情報によって大いに助かることもあるんですけどね。
さて、そんなDuckDuckGoですが、「データ収集とターゲティングを減らすことで、フェイクニュースの急速な拡散、フィルターバブルによる政治的二極化、広告の悪用などの問題を抑制できる」として、今後は大きな広告展開をしていくようです。
自分の情報は自分で守る・・・。
もう少し日本人は情報に関心を持たなければなりませんね。
LINEの情報管理問題で、個人情報の取り扱いについて複数の問題が明らかになっていて、個人情報を「日本に保管」していると政府に説明していたにも関わらず、実際は韓国で保管していたことも問題になっていますし、もっと考えたほうがいいですよね。